公正証書贈与の実際

[0]TOP [1]税務調査
[2]前へ [3]次へ

公正証書の生前贈与



公正証書贈与の実際


贈与税は相続税の補完税といわれています。親の財産が子に移る時に相続税という税金を課税しますが、贈与されてしまうとくにとしては相続税を課税できなくなってしまいます。そこで相続税よりも重い贈与税という税金を用意しました。これにより相続税逃れをするために贈与をすることを防いでいるのです。ちなみに贈与税法という法律はなく、相続税法の中で規定されています。

すると贈与税をのがれて贈与しようとするケースがでてきます。贈与税にも時効があります。贈与をしてそのまま黙っていて、税務署に見つからなければいいのです。

まず「親から子へ不動産を贈与する」という公正証書をつくります。公正証書ですから公証人も立ち会います。弁護士が立ち会うこともあるでしょう。贈与すれば不動産の所有権移転登記をするのが普通です。しかし贈与登記をするとその資料が税務署にながれて贈与したことがわすります。そして贈与税課税がされるでしょう。

そこで登記はしません。日本では登記をするしないは自由です。贈与したけれども贈与登記をしないということは法的に悪いことではありません。

そのまま時が流れます。贈与の事実は公正証書にあるだけです。公正証書は契約当事者が保管する契約書の他には公証人のところに保管されるだけですが、税務署がそれを知る余地はありません。

贈与税の時効が過ぎます。これで贈与税の心配はなくなります。そして親の相続が起こります。相続税の申告をしますが、その土地はすでに贈与を受けたものですから、相続税の申告対象にはしません。贈与税はもちろん時効です。

そして税務署はその事実に気が付きます。さあどうなるでしょうか。税務署は「実態は死因贈与(相続税の対象)だ」・「仮装行為だ」といって課税してきます。
子は国税不服審判所で争います。


PCサイト

[1]税務調査 目次へ
[2]前ページへ
[3]次ページへ
[4]このページ一番上へ

[0]TOPページへ


当サイトの分野別目次
相続税かかる? | 課税の対象 | 相続税申告の計算 | 遺産分割 | 税務調査 |